動画マーケティング初級編!ターゲットの動画視聴状況を知ろう!
こんなお客様がいました。
「スタートアップの企業経営者に向けて、弊社のサービス内容をテレビCMで流したいんです」
さて、このご相談、果たして効果が出るでしょうか?
広告なので、「確実に効果が出ます!」と初めから言い切れる状況はほぼありません。
ですが、「効果が出るであろう」施策を事前に考えることはできます。
その為に必要なノウハウを今回はご紹介します!
【目次】
1.媒体別の特性を知ろう!
2.ターゲットのライフスタイルを知ろう!
3.動画の内容を考えよう!
4.まとめ
1.媒体別の特性を知ろう!
「媒体」とは、広告を伝達する媒介手段、つまり、映像を流す場所のことを言います。
その特性を知ることで、動画を届けたいターゲットに視聴してもらうためのベストな媒体を選定することができます。
詳しく見ていきましょう。
テレビCM
テレビCMのメリットは、幅広い世代に見てもらえることです。と言っても、最近、若年層のテレビ離れが激しいので、40代以上、もしくはアニメ目当ての子供に届けたい場合と言った方がいいかもしれませんね。その場合は、テレビCMが有効です。
もう一つのメリットとしては、テレビCMに流れているだけでブランディングになります。テレビCMの広告枠は非常に高額なので、それができる=優良企業となります。
デメリットとしては、「高い」「見られない恐れがある」の大きく2つですね。皆さんもテレビを見ていてCMに入った途端、他のチャンネルに変えることがありますよね。せっかく高い広告費を払っても見られなかったら意味がありません。テレビCMにはそういったデメリットもあります。
YouTube広告
もはや当たり前になったYouTube広告。今では若年層だけでなく、上の世代の方達もYouTubeを見ているそうです。その視聴前、視聴途中に流れる広告が「YouTube広告」です。
これのメリットとしては、インターネット広告全般に言えることですが、配信先を選べる、ということです。例えば、今回のように、「スタートアップの企業経営者」とターゲットが明確な場合は、スタートアップ企業経営者の大まかな属性(「20~30代男性」「東京都在住」「スタートアップのイベントなどをネット検索している」)に指定配信できます。さらに、30秒以上視聴されないと広告費が発生しない視聴単価制なので、広告の無駄打ちを防ぐメリットもあります。
SNS広告
SNS広告も配信先を選べます。ただ、SNS広告の場合、強制的に動画を見せることはできないので、目に留まるような工夫をすることが必要です。
各SNS媒体の特徴に関しては別の記事で紹介していますので、そちらをご覧下さい!
映像のクオリティよりもっと大事!ネット上のどこで映像を流せばより効果的なのか?
アプリ広告
最近では、アプリで動画広告を流せるようになっています。アプリ利用者の属性も大体分かるので、その属性に合わせてどのアプリで広告配信するかを決め、運用していくことができます。
アプリ利用者は若年層がメインなのですが、主婦向けのアプリなんかは30~40代主婦も多く利用しています。また、アプリ広告は強制視聴ものが多いので、クリックしてもらうことさえできれば、確実にこちらが届けたい情報を見てもらうことができます。
若年層向けの広告を行いたい場合は、選択肢の一つに入れたら良さそうですね。
その他
デジタルサイネージでもよく動画が流れていますね。
どの場所に置くかでターゲットを選定することができます。電車内のデジタルサイネージなども、どの路線にどういう属性の方(学生やビジネスパーソンなど)が乗車しているかの情報があるので、それに合わせて放映先を選びます。
「シネアド」という映画予告編の前に流すCM枠もあります。
メリットは、強制的に映像を大画面で見せることができること。デメリットは、予告編より前の上映なので、見る人が少ないことが挙げられます。ただ、テレビCMよりは安価ですし、地域密着型の企業様にとっては、映画館付近の地域住民に訴求することができます。
2.ターゲットのライフスタイルを知ろう!
媒体別の特性を知ることができたら、次にターゲットのライフスタイルを考えてみましょう。
その為に必要なのが、3W1Hです。
どこで(WHERE)
「どこで」というのは、つまり「どんなデバイスを用いて」ということです。具体的には、テレビ、パソコン、スマホのいずれかに言い換えられます(サイネージとシネアドは、日常の導線から少し離れるので除きます)
現在、テレビ、PC、スマホの中で平均視聴時間が最も長いのがPC、次いでスマホです。つまり、インターネット上で、最も長く動画が見られているのです(一日平均:PC 80分、スマホ 30分、テレビ 10分)
特に、今回のターゲットである「20~30代男性」のPC&スマホでの動画視聴率は非常に高く、PC 70分、スマホ 45分という数字が出ています。対して、テレビの視聴時間は10分前後と非常に短く、テレビCMを打ってもターゲット層には見られない可能性が非常に高いです。
なので、今回の案件は、「インターネット上での動画配信」をメインに考える必要があります。
では、もう少し突っ込んで、インターネットのどこで流せばターゲットの目に触れる機会が多くなるのでしょうか?
選択肢は、先程紹介したYouTube広告、SNS広告、アプリ広告の3つでしょう。
スタートアップ企業経営者は、ゲームや漫画アプリで遊ぶ時間はないと思うので、YouTube広告かSNS広告がオススメです。
どちらもやってみる価値はありますが、一番しっくり来るのはFacebook広告ですね。なぜなら、スタートアップ企業経営者はFBでイベントに参加したり開催したり、ビジネスシーンでFBを使う機会が多いからです。
より詳細なSNS媒体別の特性は下記のブログからご覧下さい。
映像のクオリティよりもっと大事!ネット上のどこで映像を流せばより効果的なのか?
このようにして、ターゲットの動画視聴状況を知ることで、接触するポイントがより多い媒体を選ぶことができます。
いつ(WHEN)
Facebookでは、広告配信の時間帯を選択することができます。
SNSは、日中に見られていることが多いので、夜中配信するよりも日中配信した方が目に触れる機会が多いことが分かります。このように、ターゲットのライフスタイルを知ることで、無駄な広告費をかけずに済みます。
どんな動画(WHAT)
インターネット動画で人気なのは、「音楽・アイドル系」「エンタメ系」ですが、「ハウツー動画」や「商品レビュー動画」も数多く見られています。
動画の内容を考える上で、この情報は非常に有効です。
どんな方法で(HOW)
媒体や内容を考えるのに直接の影響はないかもしれませんが、ターゲットのライフスタイルを知る上では大事な情報だと思います。
ユーザーがどんなきっかけで動画を見るのか?ということです。
あるリサーチによると、動画視聴者の約半数が「自分で検索」と回答し、次いで「インターネット記事から」と「関連動画から」という答えが多かったそうです。特に、若年層では、「自分で検索」と回答した方がほとんどだったそう。
つまり、Google上でのSEO対策だけでなく、YouTube上でのSEO対策(これをVSEO対策と言います)も重要だということですね。
VSEO対策に関しては、別途、詳しく書いた記事がありますので、気になる方はぜひご覧ください。
知らなきゃ損!YouTubeで集客する方法!VSEO対策について
3.動画の内容を考えよう!
さて、ここで初めて動画の内容を考えます。
媒体別の特性、ターゲットのライフスタイルを踏まえて、Facebookで動画広告をやってみようというところまで決まりました。
では、どんな動画だと見られやすいのでしょうか?
皆さんがFBを使う時の行動を思い返してみて下さい。
どんどんスクロースしていきますよね。よほど目を引くようなものでないと、わざわざ広告を見ることはないと思います。また、無音状態で見ることがほとんどなので、音楽を凝ってもあまり意味がありません。
視覚的に気を引く…ファーストカットでテロップをデカデカと出し、結論を最初に言う。少し前、こんな手法が流行りました。ですが、視聴者もそれに飽きてきて、スルーされることが多くなりました。ですが、理屈は同じです。
スクロールの指を止め、クリックされるような「最初の引き」がポイントになります。
面白い企画の立て方に関しても、別記事で紹介しています。
最初の引きを作るには、どうすれば良いか?うまくいった動画広告をパクればいいんです!笑(詳しくは下記より)
誰でも作れる動画・映像のストーリー作り6つのポイント
4.まとめ
お客様の相談内容「スタートアップの企業経営者に向けて、弊社のサービス内容をテレビCMで放送したいんです」に対して、私がご提案したのは、「そのターゲットだとテレビCMはまず見られないので、インターネットで動画を配信した方がいいですよ」でした。
お客様は、何となく「動画広告と言えばテレビCM」というイメージがあったのでその様におっしゃられたのだと思いますが、それだと広告費の無駄遣いで終わってしまう可能性が高いのです。
なので、動画の内容ももちろんですが、その前に、ターゲットの視聴状況やライフスタイルを知り、確実に届けられる配信方法を選ぶことがとても重要なのです。
ターゲットのライフスタイルも目まぐるしく変わっていくので付いていくのが大変ですが、常に最新情報を取り入れ、お客様に最適なご提案をしていけるよう、今後も精進していきます!