誰でも作れる動画・映像のストーリー作り6つのポイント
小説でも映画でも、マンガやゲームでも、人気のあるものには必ず、読む人見る人を引き付ける魅力的な「ストーリー」があります。
動画制作も同じで、面白い動画作りのために大切なのは、撮影や編集の技術的なこともありますが、一番はストーリー作りです。
それだけに動画制作をしようとする人には、このストーリー作りが最もハードルが高いかもしれませんね。今回は、動画のストーリー作りのポイントを6つご紹介します!
【目次】
1:まずはキャラクターを作り出せ!
魅力的なストーリーを作るには、まず、魅力的な「キャラクター」を作るのが大事なんです!
こう聞くと、ちょっと意外に思われるかもしれませんね。
これについて詳しく書くと長くなっちゃうんで、別にページを作りました。
こちらをご覧になってください。
あなたの動画企画を3倍面白くする!魅力的な「キャラクター」の作り方
2:魔法の法則!「SSP法」
次にご紹介するのは「SSP法」。
ストーリー作りがカンタンにできる、魔法の法則なんです。
…え、そんな法則、聞いたことない?
でしょうね。だって、僕があみ出したんですもん。
ではこの「SSP法」とは、いったいどんな法則かと言いますと、SSPというのは、ある言葉の頭文字をつないだ略称です。
その言葉とは…
「サンプル(Sample)探して(Sagashite)パクる(Pakuru)」
さあ、ご一緒に。
「サンプル、探して、パクる!」
今なんか乾いた笑いが聞こえてきたような。
それはさておき。
つまり、基本的には似たようなテイストの動画をYoutubeなどで探しまくって、「これは!」というものを見つけ出します。そして、その動画とほぼ同じ構成にするということです。
例えば、社員採用の動画を作ることになった時に、私がサンプルとしたのはこの動画。
最初に物語があって、途中でインタビューがあります、それが終わってまた物語、という構成ですね。
これをまるっとパクって作ったのが、こちらです。
構成は一緒なんですけど、描いている業界が違うから印象は違います。
ただよく見ると、構成はパクってるんです。
これとは別に、とある住宅街のPR動画を提案することになりました。
こちらの住宅街、めっちゃ田舎なんですよ。
そこで「実写+アニメ」という形をパクって、
「田舎の静けさの中にアニメを重ねてはどうですか」と選んだサンプル動画がこちら。
こういうのを見せると、クライアントも「あ、こういうのになるんや」というイメージが分かります。
「そんなん、他と全く一緒のはあかんやろ!」なんて言うとこ、一社もないですね。
この「SSP法」を実践するのには、大事なことが一つあります。
それは、とにかく他の動画を見まくっている、ということ。
「パクる」と聞くと、なんか簡単なことのように思ってしまうかもしれませんが、クライアントの要望や目的にぴたっと合ったサンプルを探し出すには、それだけたくさんサンプルを見てないとできません。
「SSP法」がどんなものかは、一回聞けば分かっていただけると思いますが、それを実際にやれるかどうかはまた違うんです。
作り手がたくさん情報を持っていること、他の動画を見まくっていることが大事なんですね。
ちなみに、このSSP法を発展させた「SSP×SSP」というのもあります!
これは、「サンプルを2個探してきて、それを掛け合わせる」ということです。
たとえば求人動画でも、さっきのようなストーリー中心で見せるものもあれば、なんかスタッフがダンス踊ってるだけ、みたいなのもあるんです。
それらの良い要素を取り出して、一つの動画に組み合わせることで、相乗効果が生まれたりします。
3:足りないものが、満たされるのがストーリー
上でご紹介した、飲食店の採用動画ですが、ストーリーの骨組はこうなっています。
「就職先が見つからない主人公がいる」
→「そこに、ある飲食店のスタッフとの出会い」
→「そして就職しに行こう、と思えた」
実はここには、ストーリー作りの一つのパターンが、おさまっているんです。
それは「足りていないものが、足りるようになる」というものです。
「主人公が、何か足りないもの、マイナスの要素を持っている」
↓
「ある商品やサービスの登場」
↓
「それによって、足りなかったものが、足りる状態になる」
このパターンです。
ほとんどの映画や広告映像は、核心の部分はこの構成になっています。
大切なのは、動画のターゲットがどういう人で、「足りないもの」が何なのかを、しっかりと見定めることです。
そして「ここに来ることによって、これを買うことによって、あなたの問題は解決されました」というのを、いかに自然に見せるかです。
採用動画なら、主人公に足りないものとは、就職に対してモヤモヤしたもの、「夢がない」とか「何がやりたいか分からない」とか、そういうもの。
そこに素敵な会社が見つかって、「夢が持てる」「何がやりたいのかが見つかる」となる。これが「足りる」ということです。
さっきのような田舎の不動産の宣伝たったら、例えばストーリーとしては、
「都会に住んでいたけど、子供が元気に遊ぶ場がない。子育てに向いていないのでは?」
→「自然いっぱいの町での暮らし、というのをネットで見つける」
→「最初は大丈夫かと思ってたけど、子供が元気になった、子育てが楽しい」
という感じですね。
4:基本的には「時系列」で
4つめは、これはどんなストーリーにも言えますが、基本的には時系列で作りましょう。
冒頭でいきなり回想シーンになったりはしない、ということです。
これを私は「時系列の法則」と呼んでいます(そのままやん)。
頭から終わりまで時系列で進んでいくのが、見ていて自然ですよね。
見る人に余計なことを考えさせず、内容をしっかり見てもらうことが大切だと思います。
5:キャッチコピーから考える
あなたが制作しようとされている広告動画でPRしたい商品やサービスに、もし何かキャッチコピーのようなものがあれば、これをストーリー作りに生かすのも良いやり方です。
例えば、こちらの動画。
この初音ミクの動画、編集の構成をどうしようかと、むちゃくちゃ悩んだんです。
最初は、キャラクターはキャラクター、参加者は参加者とそれぞれを見せるだけの編集にしてたんですけど、なんか違うなー、と。
でも最後に、このイベントの「好きなキャラクターと暮らそう。」というキャッチコピーがあって、これに注目しました。
「一緒に暮らすんだから、キャラクターと一緒にいる絵がほしいよね」
「一緒に暮らしている感を出そう」
という方向になっていきました。
これなんか、キャッチからストーリーが出てきた典型的なものです。
キャッチコピーに向かって、ストーリーを考えていく。
逆に、動画ができてからキャッチコピーを考えていくということもあります。
6:ナレーションの内容と映像を一緒にする
最後の1つは、「ナレーションの内容と映像を一緒にする」です。
これは、制作する動画で伝えるべきことが、ある程度しっかりまとまった文章になっている時に使える方法です。
動画の中で、伝えたいことをナレーションにする。
そして映像も、そのナレーションの内容に合った絵をはめていくという感じです。
動画の中で出ている言葉は石田光成の言葉なんですが、この言葉に沿った絵を映像にしています。
「侍」をキャラクターにするとかの工夫はしていますが。
まとめ
動画企画にはストーリーが命。そこで、ストーリーを作るためのポイントをいくつかご紹介しました。
これだけを見ていると難しく思われるかもしれませんが、大丈夫です!
良い動画、良いストーリーをたくさん見て、今回ご紹介したポイントを参考にしながら、まずは実際にストーリーを作ってみてください。とにかく数を作ることが上達の近道です。
以上、「誰でも作れる動画のストーリー 6つのポイント」についてでした。